卍異次元空間卍

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「空に」:最終章

現実に戻りたくない
でも
美樹が死んだ----------------
最愛の人が死んでしまった
何でだろうな、なんでひかれしまうのが美樹だったんだ?
わからない
普通こういう展開って
車にひかれた!!!手術します
見事成功!!!やったー♪よかったなぁー!!

こうだよな?
おかしい何かがおかしい
俺はやっぱり信じたくない
でも---------目の前に眠っている美樹がいる
、、、、、、あ!そっか、これ夢だろうな
あんな夜中に電話なんかくるはずないし
よし!!目をつぶろう
嫌な夢だったなぁ~
早く目を覚まさないと!
覚めろ覚めろ覚めろ覚めろ覚めろ覚めろ、、、、
、、、、よし、目を開こう
「・・・・・・・・・・」
「おぃ、美樹起きろよー!!!
 朝だぞ!起きろってー!!」
この光景に両親はまた泣き始めてしまった
「おぃ、、、、、み、美樹、、、起きろって
 なぁ起きろって!早く!!!笑顔見せてくれって!
 頼むよ!なぁーーーーーーーー!!美樹ーーーーーーーーーー!!!
 、、、、、なぁ美樹、勉強教えてくれるんじゃないのか!?
 ペアルックも買いに行く予定もあるんだぞ!?
 俺の服を買いに行くって少し前にも言ったよな!?
 俺との予定はまだまだこの手帳に書かれているんだぞ!?」
 一磨は寝ている美樹に話しながら小さな手帳を見せながら
 必死に話し込んだ。
「なんで、、、、何も答えないんだよ、、、、美樹」
 「美樹はね、、、、、聞いた!?あの子、空になりたいんだって。」
 急におばさんが俺に話しかけてきた
「真っ青な青空に、、、。あの子は今、綺麗な空の一部に
 なってるに違いないわ、、。ずっと一馬君をみているわ
 だから、美樹をずっと忘れないでちょうだいね、、、」
おばさんは自分から「死んだ」という言葉を言わないで
俺にもぅ一度美樹は死んでしまったという事実を告げた
おばさんも------
本当に辛いんだと思った
そりゃそうだろうな、自分の子供が死んでしまったら
どれほど辛いだろうか、おばさんを見れば全部わかる、、
そして---俺は病院を後にした。
俺は自転車を押しながら家に帰ろうとした
押して30分後、、、ここはよく美樹と歩いていた道
一瞬で脳裏に美樹が浮かんだ
また涙が流れてきた
「美樹、、、ここ、一緒によく歩いたよなぁ、、」
顔を伏せてないているとなにやら目の前に人の気配がした
「おぃ、こいつ斉藤じゃねぇ!?」
「あぁ、関西一族から足洗ったっていうやつだよな?」
「あぁ、、あの鬼塚にもタイマンを申し出たとかいう・・・。」
「おぃ、斉藤!面上げやがれ!!」
そんな気力もないと言わんばかりに顔は伏せたまま。
「おぃ、何とかいいやがれ!」
ドス
「う、、」
蹴りがわき腹に入った
「ん、、、、?おぃ、こいつ泣いてるぞ、、、」
「ありえないだろ!?喧嘩で泣くか?」
「なんか、、、悪いな。行こうぜ」
不良達は行ってしまった
そして一磨も泣きをこらえてもう一度自転車を押し始めた
しばらく歩いて家に着き、ベットに倒れこんだ
「涙は空にならないのかよ、、、。
 美樹、お前が現れてくれたら涙が止まるよ、、、」
 美樹のことばかり考えていたら泣きつかれ眠りに入っていた、、。

-----------------夢の中-----------------
「美樹!!!待たせたな!」
「もぉ!また遅刻!?何度も気分が悪いよ!」
「まじでゴメンな!眠気と格闘してるもんで、、」
「でももぉ慣れたよ♪」
「でも癖は直すからなぁ-!んで、、、どこ行く!?」
「どこもいけないんだよ、、、」
「え、急にどうしたんだよー!?」
「美樹はね、、、、死んでいる」
「お前が!?今、ここにいるじゃねぇか!」
「ここは夢だよ、周りを見て」
周りを見ると、真っ白い空間の中
「こんな所で待ち合わせなんてしないよね」
「お前、、、、」
「お別れ、、、、言いにきたの」
「お別れって、、おぃ美樹!」
「いつまでも泣いてちゃダメ。
 うちは、、死んじゃった。元気出してもらわなきゃ
 うちが悲しいの。だからね、しっかり前向いてちゃだめだよ
 最後にね、、、、うちからキスするね、、、」
--------美樹からのキスはほんと久しぶりだった
その後どんどん美樹が遠ざかっていくように見える
「おぃ!どこ行くんだよ!!美樹ー!」
「バイバイ一磨、大好きだよ。いつまでも忘れないでね」
「美樹ーーーーーーーーーーーーー!!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
目が覚めた
顔が涙でびしょびしょだった
「美樹、、、、」
こんな何かの漫画みたいな夢を見るもんだなと
心底不思議に思っていた
夢の中でのキスはまるで本当にしているみたいだった
俺はこのまま一時間ほどボーっとしていた
ピンポーーーーーン
「はい、、、、、誰ですか」
「美樹の母です」
俺はドアを開けて顔見たら目が真っ赤だった
俺も今こんな顔なのかな
「美樹からの手紙があるの」
「え、、?」
「読んであげてちょうだいね。それじゃ」
手紙だけ渡して帰ってしまった
この手紙は、、、、死ぬ前に書いていたのか?
美樹は死ぬことがわかっていたのか?
俺は手紙の中身を開いた、、、

「愛する一磨へ♪
 
 この手紙を読んでいるってことはうちはここにいないのかぁー
 一磨、うちがいなくなっていっぱい泣いてくれたかな!?
 泣いていたら、、、もぉ泣き止んでね
 だってね!うちは一磨の上にいるんだよ
 空にね、、、なっていると思うんだ
 いっつでもみているんだよ!これはほんと♪
 よし!!!!うちの思い出を色々言うね♪
 まずね、一磨と付き合えたこと!これは本当に嬉しかったの。
 なんていうのかな、うちでつりあうのかな!?とか色々考えた!
 でもいっぱいいっぱい愛してくれた!
 それで、付き合ってからの約一ヵ月後のキス。
 うちからしなくてゴメンね、、、
 ユニバーサルにも行ったね! 
 スパイダーマンのアトラクション、本当に面白かった♪
 最後の場面は特にね~♪
 あ、一磨の大好きなボーリングには何度も行ったね♪
 ベストスコア、中々でなかったよね。
 でもボーリングしている一磨が本当にカッコよかったよ♪
 何度も行くおかげでうちもかなり上達したみたい!
 それで、、、最近の話。
 一磨と一つになったね
 始めは怖かったけど嬉しかったよ。
 まだまだ色々あるよねぇー♪書きたいけど書ききれない!!!
 一磨、ほんっっっっっっとうにありがとうね
 生きていた中で一番楽しかった期間は一磨とのライフだよ♪
 まだ色々予定はあったよね。
 あの小さな手帳、まだあるかな!?
 そこにぎっしり予定が書かれていたよね。
 ほんとゴメンなさい、予定どうりいっぱい一磨と一緒に
 どこか行ったり食べたり買いに行ったりしたかったよ。
 あの日夜に家を出なければよかった。
 入院しても毎日顔見せてくれて毎日泣きそうだったけど
 耐えていたんだ!うちって、泣き虫だね、、笑
 一磨、、、。うちは死んだけど一磨との思いでは
 どこ言っても絶対に忘れない。
 だから一磨も新しい人が現れても、心の隅っこに
 少しでもいいから、思い出を残しておいて。
 これが最後のワガママ。ゴメンね、、こんな手紙なんかでお願いして。
 
 いつまでも空で一磨の事を見ているからね!
 空を見てふっとうちのことを思い出してくれたらうれしいな♪
 じゃあね、バイバイ!大好きだよ、一磨、、、
 最後にもぅ一度言うよ!?もしもうちのためにまだ泣いていたら
 泣きやんでよ!泣き止んでうちみたいな笑顔を空に向けてね!!
                     美樹より」

二枚にわたって書かれている手紙を読んで
俺の目からは半端ない涙が流れていた
「美樹、、俺もぅ泣くのをやめるよ
 でも最後だけいっぱい泣かせてくれ、、、、、」

どれほど泣いていたのだろうか、、、
一磨はようやく泣き止んだ
「手紙は、、、、読んだらまた思い出して泣いてしまうから
 大事に大事に保管しておくな」
 小さな引き出しに手紙をしまった
「お前は、、、、この空に笑顔でいてくれてるのか!?
 信じてるぞ。いつでもお前はこの空にいるということを、、」
一磨は--------青々しい空に最高の笑顔を向けこういった

美樹いつまでも愛している

            ★END★ 


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